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ファッション好きなりのミニマル生活を目指して

コロナ禍に大きく影響される経済(ファッション業界編)

このブログを始めて1年が経ちました!

と言っても数えるほどしか更新していないのだけど。

1年経つのは早いです。

10代の頃から比べると3倍速ですね。

 

1年前は新元号に変わって気持ちも新たに初夏の陽気に何だかワクワクしていた人も多かったのではないでしょうか?

 

まさか1年後に世界中が混乱に陥っているなんて、誰が予想できたでしょうか?

 

私は以前、アパレル会社に勤務しておりまして、リーマンショック

3.11の時もその会社にいました。

その度に日本の経済が傾いていく様を身に染みて感じていました。

 

私がいた会社は、いわゆるセレクトショップという、

国内外のブランドを仕入れて販売する店舗も経営していたのですが、

リーマンショック直前までは7~8万円する靴やワンピが飛ぶように売れてたのが、

リーマンショック後はそれが4~5万円となり、

3.11後は2~3万円のものしか売れなくなった。

更にファストファッションの台頭も痛かったなあ。。。

 

最近は20代の女の子たちと仕事をすることが多いのですが、

セレクトショップで服買う子なんてほとんどいないですよ。

それでも皆それなりに洒落てて、チラとタグをみると

ZARA着てる子が多い。

 

私は新卒からファッション業界にいたわけではないので、お洋服は好きだったけど業界の仕組みについては働きながら学んでいきました。

そして私がいた会社の母体がIT系だったこともあり、そっち系の人たちの考え方にも影響を受けたことは、今の仕事にも大いに役立っています。

(カタカナ英語を沢山覚えた記憶がww)

 

ぶっちゃけファッション業界って、最先端の流行を追っているはずなのに

とてもアナログなんです。

作業の効率も悪くて、アパレル業界はサービス残業当たり前って風潮(当時はですよ。今は知らない)だったのも、アナログの仕事の効率の悪さだったんだって途中から気づきだした。

IT系の親会社の指示で、効率化をものすごく学んだなあ。

 

今年の1月後半頃から中国でコロナが大流行しているニュースが出てきて

まず思ったことは、

「あー、次のシーズンのサンプル上がらなくて展示会できないメーカーや代理店多そう」

「あー春夏の商品の入荷遅れてメーカーや代理店大変だろうな」

でした。

 

多くのメーカーが中国の工場で生産しているので、コロナで工場が閉鎖されれば

生産されるはずの次シーズンのサンプルも、春夏商品も作られない。

 

事実、私が展示会でオーダーしたお洋服もひと月以上遅れて納品されました。

(ちょっと厚手の商品で、2月納品と聞いていたからオーダーしたのに、3月末に届いてもう暑くて着れないー!泣)

 

↑そんな私個人ですらもう着れないと思っている厚手のお洋服を

私と同様に「2月納品ならお客様に売れる」と思って何着も仕入れた地方のショップさんは相当困っただろうな。

お客だってこれからどんどん暖かくなってくる時期に、厚手のスウェットとか買わないですよね。(しかもそれなりに良いお値段)

 

さらにコロナ禍でお店も営業できなくなったら、売れるものも売れない!(泣くしかない)

 

普段からネットショッピングに力を入れていたお店ならまだなんとか消化できたかもしれないけど、対面販売しかしてこなかったお店(昔ながらのお店に多い)はどうするんだろう?

顧客さんに連絡を取って、アポイント制でお店に来てもらうとかなのかな。

そういう顧客さんをちゃんと掴んでいるお店はまだ何とかなるのかな。

 

でも、お客さんだって仕事がなくなったり、会社の業績落ちて給料減ったりしてる人多いだろうし、そんな状況がどれだけ続くか見えない中、

お洋服買おうと思うかな?

 

今はまだ遅れてでも納品された春夏の服が売ってるし、

コロナで営業できないので、きっとすぐセールになると思うし、

そうしたら夏だし夏服は安めだから買ったりすると思うけど、

秋冬になった時、秋冬の服は売れるのかな?

皆が買えるほど経済は復活していない気がする。

 

それよりも秋冬の服は生産できているのかな?

また納期がおくれるんじゃないかな?

11月に薄手のコートとか納品されても売れないよね?

翌月にはもうセールだよ?

その前に秋までもつお店がどこまであるかな?

だいたいお店ってその都市の中心部とかにあるから、家賃もそれなりに高いだろうし

人件費とか諸々、レストランと同じよね。

しかも商材も仕入れてしまってるから、これが売れないと利益どころか負債になってしまう。

 

2月、3月の展示会で秋冬のオーダーしたけど、その後緊急事態宣言で

お店が営業できなくなって倒産してしまったので、秋冬のオーダーはキャンセルで。。。なんてお店が出てきたら、今度はメーカーや代理店がそのオーダー分の商品(&金額)をかぶる羽目になる。

悪循環ですよね。

質の悪いお店なんて、商品が全て納品されてから破産申告をして、

支払いも返品も一切しないまま逃げるなんてところもある(昔やられた)。

 

↑ なんて事態はこの業界で長く働いていたら誰でも予想できること。

 

この前YOUTUBEで「コロナ後のファッション業界はこうなる」みたいなタイトルで

話している人がいまして、

「わーどうなるんだろ?」

と思って見てみたら、

大して目新しいことは全く話してなかったな。

浅めの事を分かりやすく説明されていました。

 

「展示会で安く売る」のが自分の手法とばかりに話してたけど、

いえいえ、それどこの会社の展示会でもやってますからー(^-^;

 

まあ、とにかく、こんな状況で私がもしまだあのアパレルの仕事を続けていたらと想像するだけでゾッとします。

先日アパレル時代に一緒に仕事をしていた海外のパートナーだった子とチャットしたのだけど、彼女が担当していたブランドも新作の服(中国産)が入荷していないと言っていた。

彼女ももう今はファッションを離れて別の仕事をしているのだけど、

お互い、本当に今この仕事(ファッション)を続けてなくて良かったね

などど言い合ったのでした。

 

そんなファッションは大好きだけど、二度とアパレル業界で働きたくない私ですが、

やはり前にいた業界が大きく傾くさまは見たくなく、知り合いも沢山いるので憂いています。

 

でも時代のスピードについていくには今までと同じ方法では先細るだけなんですよね。

昔は日本国内にも優秀なメーカーや会社が沢山あったと思うけど、

今は後手後手になっている感が否めない。

海外の大手メゾンなんかは、歴史あるブランドなのに結構新しい事やってるところ多いです。

やはり優秀な人を雇ってるんだろうな。

 

自分は優秀ではないけど、そういう人たちのやり方に気づいて真似できるくらいの能力は持ち合わせていたいものです。